今の日本の『閉塞感』
滝沢 : JUIZ!残りの金で俺を『この国の王様』にしてくんない?
滝沢 : この国には『頭の良い連中』がいっぱいいるのに・・・
滝沢 : 『損な役回り』をするヤツがいないんだ!
JUIZ : 受理されました!
JUIZ : ノブレス・オブリージュ!今度会うときは素敵な王子様たらんことを!
滝沢 : そん時も・・・『このままの俺』でいたいよね!
TV版『東のエデン』最終回のセリフより
さて今回は『東のエデン』と『日本の今』についてお話です!
今週『WOWOW』でアニメ『東のエデン』のTV版と映画版の一挙放送を見た時に・・・まさに『今の日本の閉塞感』を表している内容だったので特集しました!
Mr.Tはフジテレビでの本放送を見ていなかったのですが『見てればよかった・・・』と後悔するほど興味深い作品です!
監督は以前『攻殻機動隊S.A.C』でご紹介した神山健治さんです!
神山さんの作られる作品は『物事の根本』を見直させてくれる本当に素晴らしい作品が多いですね!
そして『オリジナルの素晴らしさ』をよく理解されている監督さんです!
さてアニメ『東のエデン』の大まかなご紹介ですが・・・
主人公の『滝沢朗』とアメリカで偶然であった『森美咲』の2人が・・・
『この国(日本)を正しき方向へ導く義務』を負った12人の『セレソン』の競い合いゲームに巻き込まれていく
という話になってます!
滝沢は『No.9』のセレソンですが過去の記憶を失っている状況からのスタートです
さて、この作品の面白いところは・・・
『滝沢と咲のラブストーリー』の切ない演出もさることながら・・・『滝沢の日本社会への警鐘』も上手く折りこまれている所です!
そこがこの作品の魅力です!
まず『滝沢と咲との恋模様』は・・・キスシーンや雰囲気がすごくいいです!
こういう『ピュア』な関係のアニメって珍しいのでそれも新鮮でした♪
『羽海野チカ』さんのキャラデザの賜物でもあるんですけどね!
そしてこの作品の核となる『滝沢の日本社会への警鐘』ですが・・・
冒頭の言葉にあるように『自己犠牲』などかつて日本が持っていた『美徳』が廃れていき・・・
『金や既得権益』が優先され・・・『理不尽で自己中心的で嘘がまかり通る日本』になってしまっていることへの危惧なんですよね・・・
特に『原発問題』での『政府と東電の責任のなすり付け合い』や『スーパーなどの水の買占め』など・・・
今の日本の『恥ずべき部分』が震災以降表面化したことで・・・今の日本がおかしくなっているのが分かります・・・
そんな中、戦後から『今の日本』を形作った『年配層の本音』が『劇場版Ⅱ』のMr.アウトサイドの言葉で語られますが・・・
『Mr.アウトサイドや年配層』が築きあげた日本の今
かつて我々は日本のために何かをなそうとガムシャラにやってきた
だが今になってあれは『過ち』だったと『歴史の汚点』のように言われる・・・
しかし、我々とてあの時代には右も左も分からぬ新人だった・・・
我々の築きあげたものが誤りなら・・・正解はどこにあったのか・・・
しかもようやく何事かをなしたと思った頃に・・・今度は『世界のルール』が大きく変わってしまった・・・
この国が『深みを増す』前に『新しい考え』が優位性を持って台頭してきた・・・
年寄りにそのことを受け入れろと言うのは酷な話だ・・・
と語りますが、多分『今の年配層』もMr.アウトサイドが言うように『こんな日本になるとは思っていなかった』んじゃないかなぁ・・・
結局今まで培ってきた『日本の良さ』は『海外のルールという名の外圧』でつぶされた結果・・・年配層も望まなかった『今の歪んだ日本』になっているのではないかと思います
『ニート問題や派遣問題』も『日本独特の仕事形態』が変わってしまったから生まれたモノです・・・
ではどうすれば日本は変わっていくのかという話ですが・・・セレソンになる前の滝沢が『本来日本のあるべき姿』を語ってくれていまして・・・
滝沢の考え
人って面白いもんで『金の払い方』は5才のガキでも知ってるのに・・・
『金のもらい方』はオトナでも知らなかったりする・・・
そりゃ『金使う』ほうが『頭下げる』より気分いいから『お客様は神様です!』なんつって・・・つい『消費者最強』を振りかざすけど・・・
あれって本当は『売る側の気持ち』の話でしょ?
だけどみんなが『金を払うほうの立場』になっちゃったら『いったい誰がサービスするのか?』って話だよね
俺は『金は払うよりもらうほうが楽しい』って社会の方が『健全』な気がするんだけどな!
と語りますが・・・冒頭の『損な役回り』という言葉も含めてもっと『自己犠牲』などかつて日本が持っていた『美徳』を見直していくべきなんじゃないかと言っている気がします!
日本が次のステージに進むには『アメリカや欧米』を真似るのではなく『日本の文化の発展』ではないかと思います
それを考えると『首相の座にしがみ付く菅総理』は日本の美徳である『潔さ』が微塵も感じられない行為で嘆かわしいですし・・・
まずは菅総理の『自主的な辞任』から日本は始まって欲しいなぁと心から思います・・・
そんなことを『東のエデン』を見ながら思っているMr.Tです・・・
あくまで私的な話ですが・・・皆さんも何か感じてもらえる作品だと思いますので是非ともご覧になってください!
ではまた!
追記