汐音の本心
怖いよ…
信じて裏切られるのは、怖いよ…
分かってる…悪いのは乃々香を信じきれない私のせい…
変わってしまった私のせい!
さてノエルが汐音に『昔のように乃々香と仲良くしてほしい』と伝えた際に…
汐音が『信じていた人に裏切られる辛さ』を伝えると共に、乃々香を信じ続けられなかった『自分の弱さ』を悔いる場面から始まりましたが…
天体のメソッド 8話レビュー
キャスト
古宮乃々香:夏川椎菜
水坂柚季:豊崎愛生
椎原こはる:佳村はるか
戸川汐音:小松未可子
戸川汐音:小松未可子
ノエル:水瀬いのり
水坂湊太:石川界人
スタッフ
監督:迫井政行
監督:迫井政行
原案・脚本:久弥直樹
キャラ原案:QP:flapper
キャラデザ・総作監:秋谷有紀恵
キャラデザ・総作監:秋谷有紀恵
アニメ制作:Studio 3Hz
ゲーム会社『Key』のシナリオライターとして『麻枝准』さんと双璧をなした『久弥直樹』さんが『sola』以来の久しぶりにアニメ作品に参加されるということで期待の作品です!
Kanonなどの名作に関わった久弥さんですが、solaも非常に情緒的で良かったですし期待です!
麻枝さん、虚淵さん、田中ロミオさんとゲームシナリオライター出身者がアニメ作品で活躍されていますので久弥さんにも期待です
早速レビューですが今回は『北美祭』に『手作りプラネタリウム』を作って参加することになり、汐音も含め昔のように5人で製作することになりましたが…
汐音は町に円盤を呼んだことや乃々香が約束を守らず町を出て行ったことを引きづり、なかなか打ち解けません…
前回乃々香の母の墓参りを契機に少しずつ打ち解けてきた汐音ですが、まだ乃々香との関係は気まずいまま…
その後、汐音はプラネタリウム跡にいるノエルに北美祭のチケットを渡しにいきますが、そこでノエルは乃々香は自分との約束を守ってくれたことを告げると…
汐音も乃々香のことをずっと信じて『待ち続けて』いたものの、裏切られたという辛さを告白し、諦めた後に乃々香が戻ってきてくれたことで『信じ続けられなかった自分の弱さ』を悔います…
ここで初めて『汐音の本心』が出てきますが、『人を信じる心』を失ってしまった汐音の心情を考えると辛いですね…ここは考えさせられる描写でした…
そして深夜の学校を歩く汐音は、遅くまで北美祭の準備をしていた乃々香と2人きりになると…
乃々香が『母との別れの辛さ』から逃れるため、子供の頃の記憶を忘れていたけれど、汐音と流星群を見たかった気持ちは子供の頃から変わっていないと告げると…
汐音は乃々香に抱きつき、信じ続けられなかった自分の弱さを謝り、乃々香が戻ってきてくれたことに感謝し『再び友達になってほしい』と打ち明け和解します
ここで汐音の心の解放が描かれますが、今までのわだかまりが一気に昇華される場面で心に響きました…
これで乃々香と汐音の関係が修復されたかと思いきや、汐音はノエルが『円盤でもうすぐいなくなる』という言葉を思い出し…
汐音はもし乃々香と親友に戻ったらノエルが消えてしまうと考え直し、乃々香を親友と認めつつも再び『乃々香と距離を取る』描写に…
乃々香も大事ですがノエルも大事な親友…汐音の心の葛藤が続きます…
さて今回は乃々香と汐音の和解する回で心に響きましたが、最後の『再び距離を置く描写』でまた物語が展開していきそうですね
正直普通の脚本家だったら『汐音が乃々香が和解して万事解決』なんでしょうが、さらに『物語を膨らませる描写』はゲームシナリオライターだった久弥さんの上手さだと思いました
こういうところは虚淵さんも麻枝さんも得意とするゲームシナリオライター独特の『感性』なんだと思いますし、視聴者を飽きさせない展開にしてきますね
ゲームシナリオだったら今回の汐音との和解は『汐音ルート通常end』で、今後『ノエルルート+汐音 true end』が出てくるんでしょうね
そしてこれで8話終了ですが、今後の流れとしては『汐音』との本当の意味での関係修復(true end)と、最後に控える『ノエルの立場』が気になります
今のところノエルの役回りは『乃々香と汐音のパイプ役』ですが、その役割が終わった後にどうなるんですかね
王道でいえば『あの花』のめんまや『sola』の四方茉莉のように『消える』んだと思いますが、そこを久弥さんがどういう風にまとめてくるのか興味深いです
ではまた!
おまけ
そういえば汐音の『友達になってください』の描写をどこかで見たことあると思ったら『CLANNAD』9話『夢の最後まで』の風子のセリフですね!
やっぱりこういうところでもKeyっぽさがよく出ているなぁ…と思っちゃいました
『感動するシナリオ+ファンタジー』というのはKanonから続くKey作品の王道ですが、まさにこの作品もその流れを汲んでいると思いました
そこを考えると『舞台が北海道+肩から胸にかけてヒラヒラした服飾の制服』はKanonを思い出します
こういうところは意図的に似せてきているんだと思いますし、スタッフも久弥さんのイメージを上手く作品にしているんだと思いました
そういう意味でも『オリジナルだけどどこか安心できる作品』になっているんじゃないかと思いました