今回はNHKで放送された『魔法の映画はこうして生まれる~ジョン・ラセターとディズニー・アニメーション~』についてのお話です
『アナと雪の女王』を含め、ディズニーの最新のアニメーション技術や信念について語られました
筋肉と連動した表情の変化や髪の毛1本まで動かすことができる3DCGを駆使した先進的でハイクオリティなアニメ作りについて非常に参考になる番組でした
特に今回メインの『トイ・ストーリー』の監督だったラセター氏がディズニーにいた頃に『3DCGを導入しよう』とした際に、ディズニーの幹部から反対され会社をクビにされたという話は非常にビックリしました…
今オリジナルアニメで放送されている『SHIROBAKO』でも『手書きと3DCGの葛藤』が描かれていましたが、ディズニーでも同じようなことが起きていたんですね…
あと立ち上げた新会社の『ピクサー』にアップルのスティーブ・ジョブズも関わっていたんですね…さすが先見の明がありますね
しかもクビになったディズニーに招聘されたラセター氏が『ディズニーを再興』させたことも分かりましたし…
閉塞感があったディズニーに戻ってきたラセター氏は、現場の人たちに『経営者が映画を作るんじゃない。クリエイターが作るんだ』という言葉を話したのは非常に心に響きました…
過去からの体質が現場を硬直化させることはよくありますが、ディズニーも同様だったんですね
そしてラセター氏はジブリの『となりのトトロ』に感銘を受けたという話も出ていましたが、時代の最先端を行くラセター氏をも虜にするジブリの素晴らしさが誇らしいですし…
ディズニーが3DCGで総合的に作品作りをするものの、最後は『手書きのアニメーターの意見を聞く』というのも素晴らしい伝統だと思いました
どんなに技術が進化しても、昔からディズニー作品を作ってきたアニメーターの意見を聞くことで『ディズニーらしさ』が承継されていくんだと思いました
日本では合議制で作品作りが出来ず、トップが製作指揮を取る体制になっているのも『ジブリに宮崎駿監督の後継者を残せなかった理由』なのかもと思っちゃいました
今回見れたディズニーの作品作りは日本のアニメに『ヒントになること』がたくさんこめられていたと思いました!
ジブリに魅了されたラセター氏が、ディズニー作品で日本のファンを魅了する…そうした『相手の良さを認め合う』ことは重要なことだと思いました
手書きの魅力と3DCGの魅力の融合こそ、今後のアニメ作りに大切なんだと改めて思いました
ではまた
追記
そういえば『アナと雪の女王』で王子がキスをしないというシーンは『女性スタッフの主張』を通したと言っていましたが、そういう柔軟性も素晴らしいと思いました
しかも当初のシナリオの『姉妹が憎み合う展開』から『姉妹愛を描く』という方向転換をしたのも英断だと思いました
『最新鋭の3DCG・人間の心理を突く脚本・現場の意見を尊重した柔軟な製作体制』という内容を見させられると、ディズニーの磐石さが際立っているのと同時に、日本のアニメ業界の将来に不安を感じずにはいられませんでした
あとラセター氏が映画館で隣の少女が王子がキスをしなかったシーンで『唖然』となった再演が面白かったですが、こういう人に伝える力がやっぱり素晴らしいんだと思いました
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