晶馬の『絶望』
冠葉は家を出て行ったよ
もうここまでにしよう
『家族ごっこ』は終わりにする
この家は存在しちゃいけないんだ
もう家族のフリをしてちゃダメなんだ・・・
このままだと皆が不幸になる・・・
陽毬お前も!
さて信頼していた冠葉に裏切られ『家族ごっこ』に疲れきってしまった晶馬の『絶望の言葉』から始まりましたが・・・
2011年7月放送開始アニメ『輪るピングドラム』第21話『僕たちが選ぶ運命のドア』レビュー♪
今回はある雑誌の記者により・・・
『冠葉が昔テロを起こした組織と結託している』ことを知る晶馬と陽毬・・・
陽毬は『自分の治療費』の捻出方法の意味を、晶馬は『テロを起こした組織と未だに結託している』ことに対し冠葉に憤ります・・・
そして冠葉に対し晶馬は『組織と結託するのをやめろ!』と詰め寄りますが・・・
冠葉は『陽毬を助ける為の治療費』のためにどうしても金が必要だと晶馬に伝え、家からも去ってしまいます・・・
それまで信じていた冠葉に裏切られる晶馬・・・辛いですね・・・
最後は冒頭の言葉にあるように傷心の晶馬は『家族ごっこ解消』を宣言し陽毬を叔父に預けることになります・・・
陽毬は前回『2人の信頼の証』だったマフラーを晶馬に返し家を去ります・・・
あれだけ仲の良かった3人がこれでバラバラに・・・
ただ陽毬は叔父の家には行かずに・・・
冠葉のいるアジトへと向かいます・・・
そして陽毬はなんとしてでも冠葉を止める覚悟のようです・・・
こんな流れの21話ですが・・・『冠葉と晶馬と陽毬』それぞれの道を進む分岐回でした!
今まで仲睦まじかった分・・・見ていて辛い回でした・・・
『家族以上の絆』に見えたんですけどね・・・
あと今回『剣山が死んでいる』描写がありましたが何故あのラーメン屋で死んでいたのですかね?
同じテロ組織での内紛でもあったのかなぁ・・・
ということは剣山と同じく冠葉も『テロ組織に利用されて殺される運命』なんでしょうか?そういうところも今後気になります!
ちなみに明日夜放送の『NHK』の『MAG・ネット』では『ピングドラム』特集が組まれます!
『ピングドラム』をチョイスするとは・・・NHKは相変わらず良い目線ですね!
幾原監督も出るようですので楽しみです!
そして以前から書いてますが以前幾原監督がインタビューで語っていましたが『12年ぶりの新作』を作るにあたりとしては『サブテーマ』がり・・・
娯楽作品ですし、基本的には純粋にキャラクターを楽しんでもらいたいと思ってます
その上でサブテーマとして『自分がなぜこの作品を作ろうと思ったか?』ということですよね
ちょっとだけ言うと『自分の世代』と『この作品の主人公』のような十代半ばの子供達とは『断絶』があると感じているんです
それが何かを明らかにした上で『お互いをつなぐ希望になるような作品』にしたいと思ってます
最終的に上手くいくかわかりませんが、自分がこの作品を作る理由はまさにそこにあります
とのことで『幾原監督世代と若い世代との融合』がこの作品のサブテーマとしてあるようですが・・・
私的な想定では今の高校生以下にはほぼ記憶がないであろう16年前に起きたこうした『テロ事件』を知ってもらい風化させないことと・・・
それを乗り越えていく苹果達遺族の話と主犯の子供たちである晶馬達の話を幾原監督風にアレンジしていく感じになりそうですね
こういう目線でアニメを見るとまた違った見方がありそうです
いずれにしても『これまで誰も見たことがないような作品を目指す』といわれているほどの意欲作ですし・・・
今後の展開も期待してます!
このアニメの『行き着く先』をさらに見届けたくなりました!
ではまた!
おまけ
その目線でいくとそして以前ご紹介しました『試運転マニュアル』ですが・・・
そこに『運命日記』と『生存戦略』の関連性について書かれている内容もリンクしてくるかな?
この本はこの作品を見るのに重要なアイテムのようです!
で、前回もご紹介しましたが、そこには『運命』と『生存戦略』について書かれていて・・・
運命 : 本人の意思には関係なく、その人生を左右する『超自然的な力』
生存戦略 : 一般的に生命の進化の過程で身に付けた『生き抜くための術』
となっていて一見相反するようにも見えますが・・・
共通点としては『あらかじめ決められた抗いがたい力』ということのようです
ここでこの件についていろいろ考察しますが・・・
高倉家と苹果は『運命』を違う解釈で捉えていて・・・
高倉家 : 『運命』は陽毬の命を奪ってしまう憎いもの
苹果 : 『運命』は幸せになるための絶対必要なもの
という風に同じ『運命』でも捕らえる人によってはぜんぜん価値が変わってしまいます・・・
『運命』は全てにおいて平等ではないですからね・・・
そんな中で『この4人が出会った理由』は『事件の関連性』と分かりましたが・・・
今回渡瀬も語っていた『ピングドラム』が何かですが・・・まだ分かりません・・・
今後も考察していたいと思います!
『オリジナル作品』って先が見えない面白さがあるのが魅力ですが・・・
それ以外にもこうして『視聴者に先の展開を考えさせる』ことで『視聴者の考えも進化させる』という魅力があるんじゃないかと思います!