『大規模企業農業』と『小規模有機農業』の主張
『小規模有機農業』支持の継の主張
・規模は小さくても地域の特色を生かした地産地消農業が理想
・固定種のような昔ながらの味があるものこそ自然
・無農薬で自然と同じ環境で作った方が安全
・企業農業は『F1(一代雑種)』という生産効率優先の金儲け主義で『化学肥料と農薬』を大量に使い、自然とはかけ離れた『工業製品』を作っている
『大規模企業農業』支持の創の主張
・自然の力で作った野菜のほうが研究し改良した野菜より尊いという考え方は農業の歴史を否定している
・F1は工業製品と言うが、安く、大量に野菜を作る行為は本当に金儲け主義で卑しいことなのか
・農薬と化学肥料を控えれば、本当に美味い野菜ができるのか
・真に美味い野菜を作るには高度の栽培技術と経験が必要で、企業農業はそのノウハウがある
さて日本農業の今後の進むべき道を考える上で、非常に考えさせられる題材が揃っていた『内容の濃い回』でしたが…
私的注目度5位: のうりん 10話レビュー
異色の『農業』を題材にしたラノベで、『みんなで選ぶベストラノベ2011』コメディ部門第1位作品のアニメ化です
製作スタッフ
原作:白鳥士郎
原作イラスト:切符
監督:大沼心
シリーズ構成:横手美智子
シリーズ構成:横手美智子
キャラデザ:小野田将人
アニメ制作:SILVER LINK.
キャスト
畑耕作:浅沼晋太郎
木下林檎:田村ゆかり
中沢農:花澤香菜
今回は『小規模でも無農薬栽培の地産地消』こそ究極の農業と考える継と…
継の父で効率優先の大量生産を行っている『大規模企業農業』を経営する創の対立が発生します
どちらも正論であるが故に悩みます…
後半では継の将来を決める『売り上げ対決』を行いますが、耕作や林檎達の協力を得ても継は創に負けてしまいます…
敗因は冒頭の言葉にあるように『真っ向から企業農業を否定』する継が『創の作った野菜は不味い』と決め付けていたことでした…
技術は日進月歩でも進んでいますからね…工業製品と揶揄していた作物がどんどん美味しくなっていることを知る継
最後は継の転校を取りやめる創と、視野を広めるこ必要性を知った継が嫌がっていた『海外研修』に行くことを決めます
日本の中だけで完結することなく『世界の農業情勢』も見ることは見聞を広める意味でも重要ですからね!
世界の農業を知ることで、さらに継の理想は高みを目指しそうです
さてそんなこんなで10話終了ですが、鋭く『日本の農業の現状』に切れ込んできた回で素晴らしかったです!
そして創役の小山力也さんの演技も最高でした!
厳しさと温かみを両方持つ力也さんの演技でこの回は何倍も深みが増した回になったと思います!
今後も楽しみにしてます!
ではまた!
おまけ
あと以前書きましたが、原作では耕作が『農業』に対して
今の時代何が何でも農業をやらなきゃいけないわけじゃない
他にも大切な仕事はいくらでもあるからね
大げさに言ったところでこの国の農業生産を全て合わせたところで『トヨタ1社分』にも遠く及ばない
豊かな日本を支えているのは農業じゃない
むしろ農業は他の産業で稼いだお金を補助金という形で恵んでもらっている
だけど『誰かがやらなきゃいけない仕事』だと思っている
どんなに時代が進んでも、どんなに豊かになっても…
食べるものがなかったらお腹が減って死んじゃうんだから
と冷静に日本農業の取り巻く環境を分析していましたが、非常に考えさせる内容でしたし…
コメディの中にこうした『事実』を入れてくるのが上手いですし、必ず原作やアニメを見た方にいろんなことを考えさせてくれる作品になると思います!
『ラノベベース』ですので読みやすいですし…是非とも原作も多くの人に読んで欲しいです!