『変わらないこと 変わっていけること』
『十年一日の如く』と言ってしまえば簡単だ
しかし『変化』を続けなければ場は沈んでしまう
『変わらないというイメージを人に与えるための変化』は非常に難しいのだ
喜翆荘は常に『進化』を続ける
『変わらぬサービス』を続けるため
『十年一日の如く』を守りぬくため
従業員達の『気概』を感じる
とても温かく『居心地の良い旅館』だった
昨年Keyの麻枝さんが脚本を手がけた『Angel Beats!』を製作したP.A.WORKSの最新作です♪
しかも『P.A.WORKS 10周年作品』ということでかなり力が入ってます!
早速レビューですが冒頭は『緒花の母であり女将の娘』である皐月が喜翆荘に宿泊に来るところから!
これで3世代揃い踏みです!
意気揚々と登場の皐月!
ただ娘の皐月が来たのに女将は乗り気ではありません・・・
それは『お客』としては『一見さん』でありながら・・・この旅館の『全てを知り尽くしている』皐月だからこそです・・・
皐月の接客を従業員に任せる女将・・・
一方皐月といえば・・・従業員への提案として
・菜子に『ありきたりなものではなくこの地区の名産をお茶請けに出す』
・板長の蓮さんに『塩を数種類か用意するなど創意工夫をする』
・次郎丸に『お客の好きな時間にお風呂に入れるように掃除の時間はお客に合わせる』
など的確な指摘をしていきます!
人気旅館が取り組んでいることを提案する皐月!こういうことこそ『ホンモノの旅館コンサル』なんですけどね!
さてそんな皐月への接客ですが・・・ここで皐月を一番良く知っている『女将と緒花』がすることになり・・・
女将は料理に皐月の大好物の『ちくわの煮物』を出し・・・緒花は皐月の癖の『抱き枕』を用意します!
まさに『皐月を知っている人しかできないもてなし』ですね!
そうしたもてなしを受けた皐月は・・・今度は『女将と緒花』を部屋に呼んで『3世代』で話をすることに!
皆で『恋の話』など思い思いのことを語っていますが・・・血脈は受け継がれているのが分かりますね・・・
何気ない『家族の会話』・・・なんだか温かいですね・・・
で、3人の会話も終わり寝てしまった女将を起こそうとする皐月に・・・女将が寝言で・・・
『夢を見たよ・・・アンタがここを継いで・・・緒花もいて・・・』
と・・・娘の皐月がこの喜翆荘を継いでくれることを期待していた女将・・・切ないですね・・・
そんな女将を部屋まで背負うことになった息子の緑は・・・
『母さん・・・ずいぶん軽いんだな・・・』
と普段は気丈な女将も・・・以前より年老いて小さくなっていることに気づきます・・・
年月を感じる・・・すごく重みのある言葉です・・・
さて翌日、旅館を出る皐月は帰りがけに緒花に手紙を渡し・・・冒頭の言葉のように『喜翆荘のもてなし』をほめます!
この旅館を知り尽くしている皐月だからこそのの『洗練された喜翆荘寸評』・・・良い言葉ですね・・・
ってかこの文章は名文だなぁ・・・『岡田麿里』さんすごいわ・・・
最後は緒花が泣きながら『今の自分』について語りますが・・・
緒花の『喜翆荘に残った理由』
ここに来てから『孝ちゃんに会いたいな』って思うことはあっても
『東京に戻りたい』っていうのは一度も考えたことなかった
『孝ちゃんとのいつもに戻れない』から東京に戻らないんじゃない
この場所が『私のいつも』だから
この『いつも』を選んだのは・・・『誰でもない私』だから
私は喜翆荘が好き
喜翆荘で働く『みんな』が好き
おばあちゃん・・・女将さんのことも・・・ママのことも好き!
孝ちゃんのことも・・・
と・・・孝一のことを最後に思い出した緒花は・・・
『孝一との過去』と決別するために・・・
孝ちゃん!
孝ちゃん今までいろいろごめんね!
いろいろありがとう!
『じゃあな!』
と・・・前回の孝一の『じゃあな。』に返事をします!
やっと言えた孝一への『本当の気持ち』・・・
緒花の思いが・・・大空に響きます・・・
さてこれで13話終了ですが11,12話とセットで緒花が『恋愛感と仕事の価値観』を考える内容でした!
そして3話に渡って丁寧に『緒花の心の描写』を描いた『岡田麿里』さんの脚本は神懸かってました・・・
11,12話とこの回を合せた脚本は『岡田麿里の才能の凄さ』を再認識させられました・・・本当にこの人凄いよ・・・
あと今回冒頭でつけた『変わらないこと 変わっていけること』の言葉ですが・・・
歌手の谷村有美さんが歌っていた『愛する勇気』の歌詞を引用させてもらいました!
今回の『緒花の失恋』といい・・・皐月が語る『十年一月』の言葉の意味といい・・・
まさにこの今回の話に繋がっていく流れの歌詞だったので載せてみました!
名曲ですので是非とも聞いてみてください!
さて次回は2クール目最初ということで・・・『心機一転水着回』のようですね!
またもや波乱の展開になりそうですので・・・楽しみです!
2クール目も期待してます♪
ではまた!
おまけ
そういえば今回『1クール目最後』ということ久々に『安藤監督×岡田麿里』さんのタッグでしたが・・・
『キャラ☆メル Febri Vo.5』の『安藤真裕監督&脚本の岡田麿里さん』対談で・・・
『花咲くいろは』は『働く人へのメッセージがこもったアニメにしたい』と言われていたのを思い出しました!
こういうところにPAの作品らしい『真摯さ』を感じます!
この作品を見ていると『働くこと』に対してポジティブになれます!
こういう作品がアニメとして作られることに・・・誇りを感じます!
作画も本当に丁寧ですし・・・今後もこうしたアニメが増えてくれることを期待してます♪