『Fate/Zero』第1話『英霊召喚』を見て期待と不安が入り混じるMr.Tです・・・
まず両作品の共通点である『あおきえい監督』の『劇場版 空の境界』第一章『俯瞰風景』の完全生産限定版を見てみたのですが・・・
同梱されているブックレットを見たら『虚淵玄』さんが『奈須きのこさんの魅力』を語ってました!
『俯瞰風景』は2007年12月上映開始ですので今から4年くらい前のインタビューです!
虚淵さんはこの時『Fate/Zero』脱稿間近のインタビューだったこともあり・・・
『Fate/Zeroネタ』が盛り込まれていてました!
虚淵さんの『Fate/Zero』に賭ける想いが載ってます!
まず当時(2007年頃)の『虚淵さんと奈須さんが目指していた作品』として・・・
これは『Fate/Zero』にも息づいている内容ですが・・・
虚淵 : 奈須さんとよく話すのですが、秋葉原で一番消費されている娯楽のスタイルって『刺激物』じゃなくて『安定剤』や『飲んでほっとするもの』なんですよ
虚淵 : だから飲んで頭がすっ飛ぶとか、アッパー系のものが商品としてやりにくい時期という気がします
虚淵 : だけどやっぱり奈須さんも自分も刺激物を作っていきたいという思いはあります
虚淵 : 自分は安定剤みたいな飲んで和めるエンタテインメントについても理屈では一応納得しているんです
虚淵 : タバコを吸っている人たちと一緒でその人にはかけがえのないもので、吸ってなきゃ落ち着かないものなんだろうと
虚淵 : でも自分らはそもそも『落ち着かさなくさせるためにやっている』ので、安定剤を作る人たちとは業種が同じようで違うなって思います
虚淵 : 『お客さんに提供しようと思っているもの』が明らかに違う
とのことで『刺激物』という言葉が表すように『今までのアニメ』とは一線を画す作品にしたいのが分かります!
アニメでありながら『別の作風』を示そうとしているようですね・・・
また『虚淵玄』さんが語る『奈須きのこ』さんの『世界観の凄さ』ですが・・・
同じ方向性でも奈須さんの世界観の作り方が独特なようで・・・
虚淵 : 自分は話の起伏を先に決めちゃって、その起伏の後にアイテムとして設定なりキャラクターなりを配置していくんで、世界観やガジェット、設定なんてのはあくまでアイテムと割り切っちゃってます。
虚淵 : レースゲームと一緒ですよ。道端の景色は作りますが『その向こう側』なんてつくらないじゃないですか。またコーナーリングさせるために曲がり角が最初から存在してて、曲がらざるを得ないこともある。
虚淵 : だからZeroを書かせてもらった時の『開放感や安心感』といったらなかったですね
虚淵 : Zeroは奈須きのこさんから町を渡されて『好きに走ってくれ』っていわれた状況なわけで『こりゃたまらん!』って思いました!
と虚淵さんが興奮するくらい『奈須きのこさんの世界観の自由度』は高かったようです!
これを見ると『世界観一つ』で大きく物語がかわるのがよく分かります・・・
そして核心の『虚淵玄』さんが語る『Zeroの世界』ですが・・・
ここでも虚淵さんのこだわりが語られていて・・・
虚淵 : Zeroはムチャをやっても受け止めてくれるだけの懐の深さがある。
虚淵 : Zeroってわりとムチャクチャなキャラを出しているんだけど、あれはもう普通の自分なら絶対にできなかったことなんですよね
虚淵 : たとえば征服王とかマスターとか、あそこまでキャラが立ったキャラを出しちゃうと作品そのものを破壊しちゃうんですよ。キャラが強すぎて。
虚淵 : ただZeroは『舞台』じゃなくて『本物の地面』なんで大丈夫なんです。自分ひとりでは辿り着けない部分辿り着いちゃったのがZeroなんで。
虚淵 : Zeroと出会ってから『俺一人で頑張ることはない・・・また奈須さんと組めばいいじゃないか!』という享楽的な考えになりました。
とのことで『Fate/Zero』によって新しい価値観を見出した虚淵さんはこの後『まどか☆マギカ』で才能を開花させていったんですね!
『虚淵さんにとってのターニングポイント』が『Fate/Zero』のようで・・・こういう話って面白いです!
もし虚淵さんが『Fate/Zero』に出会えなかったらその後の『まどか☆マギカ』が生まれてなかったでしょうし・・・人の繋がりって面白いですね!
さて今回虚淵さんのインタビューで取り上げた内容ですが・・・
特に『初見&ライト層』の方で『Fate/Zero』を見る際に『別の角度』で見る一助になればいいと思います!
2007年から奈須さんと虚淵さんが構想していた作品のアニメ化なのが伝わってきますし・・・今後の展開が本当に楽しみです!
ではまた!
おまけ
あとは『戦闘シーン』が始まればおのずと評価が上がると思いますので・・・早く戦闘シーンを入れて欲しいなぁ・・・
『空の境界』も式が舞うように戦う姿の美しさが一番の魅力のだと思いますので・・・戦闘シーンは必見ですね!
『ufotable』らしい戦闘シーンに期待してます!