『家族の形』
『家族』という名に縛られて苦しむ子供がどれだけいるか?
『愛』と言う名目で子供を私物化する親、殴る親
彼らが愛しているのは自分自身だけだというのに・・・
子供はただ家族と言う理由で親を愛し兄弟を愛さなければならない・・・
さて、医師の渡瀬が『家族への苦しみ』を語る場面から始まりましたが・・・
2011年7月放送開始アニメ『輪るピングドラム』第15話『世界を救う者』レビュー♪
早速レビューですが、冒頭は晶馬は友人と温泉旅行に来ることになりますが・・
前回心配してくれていた苹果に酷いことを言ってしまったことに後悔していました・・・
晶馬は『加害者の子供』の立場で何も出来ない辛い状況なんですよね・・・
そこへ苹果から電話がかかってきますが『自暴自爆』な苹果の言葉に驚きます!
傷心の苹果が良からぬことをしそうな雰囲気・・・
ってか苹果が言う『自分でも見たこともないそんなところとかを裏返しにされるの!』ってどんな状況なんだw
その後ゆりと苹果の会話がたまたま隣であったことをつきとめる晶馬ですが・・・
隣の部屋に突入した後に瓶を踏んで滑って頭を打ち気絶する晶馬^^;
いずれにしてもこれで苹果は助かります・・・
で、ここからゆりの回想が始まりますが・・・
ゆりは幼少時代に『親に折檻』を受けていたようです・・・
ゆりはただ『父に嫌われたくない』一身で受けざるを得ませんでした・・・
そんなゆりに学校で語りかけてくれたのが苹果の姉の桃果でした!
ここでキーパーソンの桃果が初登場します!
ゆりが言っていたように苹果に似てますね!
その後、桃果はゆりに『運命日記』を所有していることを告げ・・・
そこにはゆりがゆりの父によって殺されてしまうと記されていることを忠告しますが・・・
前日ゆりは父に『優しく語りかけてきた桃果を信じるな』と言われたため・・・当然の如くゆりは桃果の言葉を信じません・・・
父の呪縛にとらわれるゆり・・・父の人間不信をゆりまで背負わされてしまいます・・・
そしてその夜、ゆりが殺されかけそうになりますが・・・
桃果が『運命日記』を書き換えてゆりの父を抹消し、その代価として身を焦がしてしまいます・・・
『運命日記』は『Rewrite(書き換える)』ことができる代わりに代償を受ける本ようですね・・・
そんな身をもってゆりを助けてくれた桃果に感謝し恩に報いようとするゆり・・・
だからこそゆりも『運命日記』にこだわるんですね・・・
いろいろなことが関連してきました・・・
最後は芽衣子が登場してゆりとバトルになりゆりの半分の『運命日記』をさらっていきますが・・・
持っていったのは偽物でゆりはまだ半分持っている状況です
これで『運命日記』を中心として『ゆり&芽衣子&高倉一家&苹果』の四角関係が作られましたね・・・
あとこれも前回書きましたが以前幾原監督がインタビューで語っていましたが『12年ぶりの新作』を作るにあたりとしては『サブテーマ』がり・・・
娯楽作品ですし、基本的には純粋にキャラクターを楽しんでもらいたいと思ってます
その上でサブテーマとして『自分がなぜこの作品を作ろうと思ったか?』ということですよね
ちょっとだけ言うと『自分の世代』と『この作品の主人公』のような十代半ばの子供達とは『断絶』があると感じているんです
それが何かを明らかにした上で『お互いをつなぐ希望になるような作品』にしたいと思ってます
最終的に上手くいくかわかりませんが、自分がこの作品を作る理由はまさにそこにあります
とのことで『幾原監督世代と若い世代との融合』がこの作品のサブテーマとしてあるようですが・・・
私的な想定では今の高校生以下にはほぼ記憶がないであろう16年前に起きたこうした『テロ事件』を知ってもらい風化させないことと・・・
それを乗り越えていく苹果達遺族の話と主犯の子供たちである晶馬達の話を幾原監督風にアレンジしていく感じになりそうですね
こういう目線でアニメを見るとまた違った見方がありそうです
いずれにしても『これまで誰も見たことがないような作品を目指す』といわれているほどの意欲作ですし・・・
今後の展開も期待してます!
このアニメの『行き着く先』をさらに見届けたくなりました!
ではまた!
おまけ
その目線でいくとそして以前ご紹介しました『試運転マニュアル』ですが・・・
そこに『運命日記』と『生存戦略』の関連性について書かれている内容もリンクしてくるかな?
この本はこの作品を見るのに重要なアイテムのようです!
で、前回もご紹介しましたが、そこには『運命』と『生存戦略』について書かれていて・・・
運命 : 本人の意思には関係なく、その人生を左右する『超自然的な力』
生存戦略 : 一般的に生命の進化の過程で身に付けた『生き抜くための術』
となっていて一見相反するようにも見えますが・・・
共通点としては『あらかじめ決められた抗いがたい力』ということのようです
ここでこの件についていろいろ考察しますが・・・
高倉家と苹果は『運命』を違う解釈で捉えていて・・・
高倉家 : 『運命』は陽毬の命を奪ってしまう憎いもの
苹果 : 『運命』は幸せになるための絶対必要なもの
という風に同じ『運命』でも捕らえる人によってはぜんぜん価値が変わってしまいます・・・
『運命』は全てにおいて平等ではないですからね・・・
そんな中で『この4人が出会った理由』は『事件の関連性』と分かりましたが・・・
今回渡瀬も語っていた『ピングドラム』が何かですが・・・まだ分かりません・・・
今後も考察していたいと思います!
『オリジナル作品』って先が見えない面白さがあるのが魅力ですが・・・
それ以外にもこうして『視聴者に先の展開を考えさせる』ことで『視聴者の考えも進化させる』という魅力があるんじゃないかと思います!