『家族の崩壊』
私達は今もあの男に支配されている・・・
あの男はこの世界には2種類の人間しかいないと考えていた・・・
『成功者』と『敗北者』
でもその考え方はお父様を追い詰め・・・
この家にいられなくしてしまったのよ・・・
さて、真砂子が『家族の崩壊』を語る場面から始まりましたが・・・
2011年7月放送開始アニメ『輪るピングドラム』第16話『死なない男』レビュー♪
早速レビューですが、今回は真砂子の家庭について語られますが・・・
冒頭の言葉にあるように祖父の力が偉大で真砂子の父は夏芽家から追い出されてしまったようです・・・
真砂子は『子供の立場』なので何も出来ない辛い状況だったようですね・・・
なので幼少時に夢で何度も祖父を殺す夢を見てしまう真砂子・・・
ただ死の描写も『コメディタッチ』なのが面白い演出ですね!
ここらへんが『幾原作品の遊び心』が生かされていると思います!
またそんな傷心の真砂子を元気付けていたのが冠葉だったようです・・・
真砂子と冠葉の繋がりがここで見れました!
冠葉は『2人をつなぐ絆』と言ってましたが・・・だからこそ真砂子は冠葉に付きまとっているんですね
結局ふぐの毒で祖父はあっけなく死んでしまいますが・・・
祖父が死んでも父は帰ってきません・・・
その後夏芽財閥の社長として真砂子が過ごしているようですね・・・
・・・ってか祖父って『ミスター味っ子』の味皇みたいだなw
で、最後は真砂子が『赤い電車空間』で冠葉を見つけ『父と同じように利用されて殺されてしまう!』と注意しようとしますが・・・
医者である渡瀬は『冠葉この世界の間違いを正す人間に選ばれた』と語り、マリオを助けたければ真砂子も行動を共にするように言います・・・
これで真砂子も深みにはまっていきます・・・
さてこれで16話終了ですが真砂子の『心の闇』や冠葉や渡瀬が『世界を変えようとしている』ことが分かる回でした!
演出もすごくよかったですし1話として切り抜いても楽しめる話でした♪
今回は特に幾原監督作品の良さがよく出ている話だったと思います!
あと真砂子のメイドの連雀とプリンセス・オブ・ザクリスタルの『生存戦略』のシーンの絡みが面白かったですね♪
『眼鏡を外したら美人』というお約束もよかったです!
ってか久しぶりに『生存戦略シーン』を見たので新鮮でしたw
そういえば連雀役は『CLANNAD』のヒロインの古河渚役もしている中原麻衣さんでしたし・・・
真砂子役も『Kanon』のヒロインの月宮あゆ役の堀江由衣さんで・・・
Keyにゆかりのあるキャストですね!
しかも前作のウテナ役は『AIR』のヒロインの神尾観鈴役の川上とも子さんでしたし幾原作品にはKey作品のヒロイン役の声優さんが多く出てくれて私的に嬉しいです♪
それから日記の内容が読み取れる場面がありましたが・・・
トカゲを出したり不思議な文体なんですよねぇ・・・
視聴者に意図的に見えるようにしたんだと思いますし・・・これがどういう意味を持ってくるのかも気になります!
あと前回書きましたが以前幾原監督がインタビューで語っていましたが『12年ぶりの新作』を作るにあたりとしては『サブテーマ』がり・・・
娯楽作品ですし、基本的には純粋にキャラクターを楽しんでもらいたいと思ってます
その上でサブテーマとして『自分がなぜこの作品を作ろうと思ったか?』ということですよね
ちょっとだけ言うと『自分の世代』と『この作品の主人公』のような十代半ばの子供達とは『断絶』があると感じているんです
それが何かを明らかにした上で『お互いをつなぐ希望になるような作品』にしたいと思ってます
最終的に上手くいくかわかりませんが、自分がこの作品を作る理由はまさにそこにあります
とのことで『幾原監督世代と若い世代との融合』がこの作品のサブテーマとしてあるようですが・・・
私的な想定では今の高校生以下にはほぼ記憶がないであろう16年前に起きたこうした『テロ事件』を知ってもらい風化させないことと・・・
それを乗り越えていく苹果達遺族の話と主犯の子供たちである晶馬達の話を幾原監督風にアレンジしていく感じになりそうですね
こういう目線でアニメを見るとまた違った見方がありそうです
いずれにしても『これまで誰も見たことがないような作品を目指す』といわれているほどの意欲作ですし・・・
今後の展開も期待してます!
このアニメの『行き着く先』をさらに見届けたくなりました!
ではまた!
おまけ
その目線でいくとそして以前ご紹介しました『試運転マニュアル』ですが・・・
そこに『運命日記』と『生存戦略』の関連性について書かれている内容もリンクしてくるかな?
この本はこの作品を見るのに重要なアイテムのようです!
で、前回もご紹介しましたが、そこには『運命』と『生存戦略』について書かれていて・・・
運命 : 本人の意思には関係なく、その人生を左右する『超自然的な力』
生存戦略 : 一般的に生命の進化の過程で身に付けた『生き抜くための術』
となっていて一見相反するようにも見えますが・・・
共通点としては『あらかじめ決められた抗いがたい力』ということのようです
ここでこの件についていろいろ考察しますが・・・
高倉家と苹果は『運命』を違う解釈で捉えていて・・・
高倉家 : 『運命』は陽毬の命を奪ってしまう憎いもの
苹果 : 『運命』は幸せになるための絶対必要なもの
という風に同じ『運命』でも捕らえる人によってはぜんぜん価値が変わってしまいます・・・
『運命』は全てにおいて平等ではないですからね・・・
そんな中で『この4人が出会った理由』は『事件の関連性』と分かりましたが・・・
今回渡瀬も語っていた『ピングドラム』が何かですが・・・まだ分かりません・・・
今後も考察していたいと思います!
『オリジナル作品』って先が見えない面白さがあるのが魅力ですが・・・
それ以外にもこうして『視聴者に先の展開を考えさせる』ことで『視聴者の考えも進化させる』という魅力があるんじゃないかと思います!