『真実の意味』
人間の世界では・・・真実は必ずしも本当のことじゃない
人間は自分の見たい願望や欲望だけを真実と言う
人間は真実が口実になれば・・・人だって殺せるんだ・・・
戦争だよ・・・戦争!
もうすぐ戦争が始まる!
さて、渡瀬が『真実の意味』を語る場面から始まりましたが・・・
2011年7月放送開始アニメ『輪るピングドラム』第17話『許されざる者』レビュー♪
早速レビューですが、冒頭は久しぶりの高倉家の団欒!
3人の仲の良さが良く現れてます!
ただこの団欒が今後崩れていきそうな雰囲気なのが切ないですね・・・
そして2人の前に久々に『プリンセス・オブ・ザ・クリスタル』が登場し『ピングドラムを手に入れろ!』と言ってきますが・・・
相変わらず『ピングドラム』が何なのかを教えないプリンセス・・・
後でゆり達が『晶馬達は日記の本当の意味を知らない』と言っているので・・・『ピングドラム=日記』ではないのかなぁ?
場面変わって多蕗とゆりの描写になりますが・・・
桃果を殺した犯人の親族に寛容な多蕗と憎しみのゆりの対比が出てきます・・・
そして桃果は日記所有者だからこそ知りえた『テロを阻止』するために巻き込まれて死んだようで・・・2人にとって辛い出来事だったようです・・・
さて後日晶馬達が陽毬の病室に行くと陽毬が外出してました・・・
夜には特別な注射を打たなければ陽毬の命に関わるため晶馬達は陽毬を捜しに行きます!
常に陽毬が家族の中心なのがわかります・・・
その頃陽毬は苹果と一緒に買い物に来てましたが・・・
苹果の携帯にゆりから連絡が入り3人で食事をすることに!
陽毬はゆりのファンなので嬉しがりますが、ゆりにとって陽毬は『親友を殺した犯人の親族』という憎しみがあるので対面は非常に危険です・・・
で、最後はゆりと待ち合わせをしていた陽毬と苹果の前に多蕗が現れ、謎のビルに連れ込み『これまで生きてきた意味を教える』といい・・・
『高倉家の人間に罰を与える』と陽毬に告げます・・・
ゆりとの会話では『テロの加害者家族の晶馬達に寛容』だと思っていた多蕗に異変・・・!?
さてこれで17話終了ですが・・・冒頭の渡瀬の言葉にあるように『それぞれの真実』がこれから明かされていく前兆の回でした!
最後の多蕗の言葉といい・・・これからが『本当の真実』が語られていきそうですね・・・
意味深なラストで次回が気になります!
あと前回書きましたが以前幾原監督がインタビューで語っていましたが『12年ぶりの新作』を作るにあたりとしては『サブテーマ』がり・・・
娯楽作品ですし、基本的には純粋にキャラクターを楽しんでもらいたいと思ってます
その上でサブテーマとして『自分がなぜこの作品を作ろうと思ったか?』ということですよね
ちょっとだけ言うと『自分の世代』と『この作品の主人公』のような十代半ばの子供達とは『断絶』があると感じているんです
それが何かを明らかにした上で『お互いをつなぐ希望になるような作品』にしたいと思ってます
最終的に上手くいくかわかりませんが、自分がこの作品を作る理由はまさにそこにあります
とのことで『幾原監督世代と若い世代との融合』がこの作品のサブテーマとしてあるようですが・・・
私的な想定では今の高校生以下にはほぼ記憶がないであろう16年前に起きたこうした『テロ事件』を知ってもらい風化させないことと・・・
それを乗り越えていく苹果達遺族の話と主犯の子供たちである晶馬達の話を幾原監督風にアレンジしていく感じになりそうですね
こういう目線でアニメを見るとまた違った見方がありそうです
いずれにしても『これまで誰も見たことがないような作品を目指す』といわれているほどの意欲作ですし・・・
今後の展開も期待してます!
このアニメの『行き着く先』をさらに見届けたくなりました!
ではまた!
おまけ
その目線でいくとそして以前ご紹介しました『試運転マニュアル』ですが・・・
そこに『運命日記』と『生存戦略』の関連性について書かれている内容もリンクしてくるかな?
この本はこの作品を見るのに重要なアイテムのようです!
で、前回もご紹介しましたが、そこには『運命』と『生存戦略』について書かれていて・・・
運命 : 本人の意思には関係なく、その人生を左右する『超自然的な力』
生存戦略 : 一般的に生命の進化の過程で身に付けた『生き抜くための術』
となっていて一見相反するようにも見えますが・・・
共通点としては『あらかじめ決められた抗いがたい力』ということのようです
ここでこの件についていろいろ考察しますが・・・
高倉家と苹果は『運命』を違う解釈で捉えていて・・・
高倉家 : 『運命』は陽毬の命を奪ってしまう憎いもの
苹果 : 『運命』は幸せになるための絶対必要なもの
という風に同じ『運命』でも捕らえる人によってはぜんぜん価値が変わってしまいます・・・
『運命』は全てにおいて平等ではないですからね・・・
そんな中で『この4人が出会った理由』は『事件の関連性』と分かりましたが・・・
今回渡瀬も語っていた『ピングドラム』が何かですが・・・まだ分かりません・・・
今後も考察していたいと思います!
『オリジナル作品』って先が見えない面白さがあるのが魅力ですが・・・
それ以外にもこうして『視聴者に先の展開を考えさせる』ことで『視聴者の考えも進化させる』という魅力があるんじゃないかと思います!